ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

初心者がフルマラソンを完走するには?

2014年1月7日

こんにちは!ランニング障害SOSサイトを運営している日本医師ジョガーズ連盟会員ランニングドクター(整形外科医)の松田です!

近年のマラソンブームに乗っかり、とにかく「フルマラソン完走!」という目的からランニングを始めるランナーが多いようです。

いきなりフルマラソン完走なんて、かなり無謀な挑戦に思えますが、中には初マラソンでサブ4なんてランナーもいるので驚きです。

では、初心者ランナーがフルマラソンを完走するために秘策?でもあるのでしょうか?

まず、前半では「フルマラソン完走への近道」を個人的な意見を交えて紹介します。

そして後半。

市民ランナー指導と普及の草分け的存在で、立正大学社会福祉学教授の山西哲郎先生との対談をお聞きください。

まず足(脚)をつくろう!

最近ほとんど走ったことがない、あるいは運動習慣のないような超ビギナーランナーにとっては足を作る必要があります。

それは足(脚)つまり下肢の筋力をつけることです。

運動習慣のない人にとっては、完走ではなく完歩すらできません。

最初から42.195Kを歩き続けることは出来ないのです。

ですから、まずは筋力をつけて歩き続けられる運動をしましょう!

走るのは次の段階です。筋力がつくことによって、怪我も少なくなります。

個人的には散歩、スクワットなどの筋力トレーニング、そして自転車などがお勧めです。

当然、フルマラソンの数か月前から準備しましょう。

全身の筋力をつけよう!

ある程度、足の筋力がついてきたら、次は全身の筋力もつけましょう。

意識するのは体幹。

そしてバランスよく筋肉をつけましょう。

全身の筋力がついてきたら、少しずつ走ってみましょう。

そして、徐々に距離を伸ばしましょう。

この時に筋力ついていると、フォームが安定して怪我を予防できます。

水泳などが効果的です。

ゆっくり・長く走ってみましょう!

身体がつくれてきたら、少しずつ苦しくない程度に距離を、そして時間を伸ばしていきましょう。

呼吸循環系・筋力系・そして精神面でのメンタル系が鍛えられます。

スピードを上げる練習ではなく、「ゆっくり長く」を目標にしてみましょう!

ジョギングや水泳や自転車などを、組み合わせながら行いましょう。

この際に、自分の回復具合も確認しながらするのが大切です。

走力のレベルアップ

ゆっくり・長く走れるようになったら、少しだけペースを上げる時間を作りましょう。

怪我をしないように十分に注意しながら、90分やハーフくらいの距離を走ってみましょう。

また筋力トレーニングを並行して、行いましょう。

調整しましょう!

1か月前になったら20-30キロほど走ってみましょう。

2,3週前になれば徐々に疲労回復や体力温存を行いましょう。

徐々に練習量を減らし、コンディショニングに注意することが大切です。

風邪でも引いて体調を崩してはいけません。

そして心身ともに健全な状態でレースに臨みましょう(^^

山西哲郎先生との対談

あとがき

ビギナーといっても、生活習慣のバックグランドは個々によって違います。

走っていなくても、確かに適正がある人には、比較的簡単に完走できるでしょう。

私の知人で初マラソンで3時間13分台で完走したツワモノがいます(^^;

その方はもともと水泳とロードバイクをしていました。

大事な筋力・心肺力・精神力が揃っていたんですね。

一方、ほとんど運動習慣がない人でも、時間を掛ければ必ず完走できると思います。

ゆっくり・長く・そして楽しく続けることが大切ですね♪

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