ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

姿勢別・職業別ランニング障害  ②立ち仕事

2017年2月27日

こんにちは、理学療法士の法貴です。

今日は前回とりあげた姿勢別・職業別ランニング障害の第2回、立ち仕事です。

立ち仕事を普段行なわれている方に特徴的な姿勢、職業病などから、ランニング障害につなげて考えてみましょう。



立ち仕事

1日中立っていることが多い職業の場合、腰痛や足のむくみに悩まされている方が多いようです。

また女性であればハイヒールなどの靴を履いて仕事をしていることで、外反母趾など足に不調を来している方もいらっしゃるかもしれません。

立ち仕事の職業病は様々だと思いますが、今回はむくみと外反母趾に着目してランニングにどのように関係があるかみてみます。

足のむくみは血液の循環が低下することで生じます。

本来は動くことでふくらはぎの筋肉などが収縮してポンプの様に働き、下に溜まった血液を心臓に戻してくれています。

接客業など、あまり長い距離を歩かない方はふくらはぎの筋肉の伸び縮みが少なく、むくみやすいと思われます。

特に女性は冷え性などをもっている人も多く、むくみやすい原因のひとつになっているのでしょう。

そういった方はふくらはぎや足の裏の筋肉の柔軟性が少なく、硬くなっていることが多いです。

硬いままの筋肉で走ることでアキレス腱炎や足底筋膜炎などにかかるリスクが大きくなってしまいます。

対処法

対処方法としては、走る前のストレッチとアップが基本です。

ふくらはぎは腓腹筋、ヒラメ筋という筋肉が、アキレス腱という腱に1つにまとまり踵の骨に付いています。

腱と筋肉を伸ばすことが重要です。

立った状態でストレッチをするときは、膝を曲げるとヒラメ筋、膝を伸ばすと腓腹筋、と伸ばされる筋肉が変わってきます。

どちらも行なうようにしておきましょう。

外反母趾は足の指の筋肉(比較的大きめの)に頼りすぎている状態、と捉えることもできます。

足の裏は手の平と同じように、様々な小さな筋肉がついています。

これらの小さな筋肉を効率良く使うことが大切です。

ランナーで外反母趾を持っている場合、地面を蹴り出す力がうまく伝わらないことで、足をこねる、膝が内側に入る、といった特徴が出ることもあります。

おすすめのエクササイズとしては、ショートフットというものがあります。

足の指を少し開くようにして、指を曲げないようにしながら、土踏まずを高くしていきます。



その名の通り、足の縦の長さを短くしていく訳です。

こうすると足の裏の小さな筋肉が効果的に鍛えられます。

指を曲げないで、というのが難しいところなので、コツがつかめるまで自分の足の指・土踏まずをしっかりみて確認しながら行なうと良いでしょう。

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