ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

38キロ以降の大失速 その2

2014年4月7日

こんにちは!ランニング障害SOSサイトを運営している日本医師ジョガーズ連盟会員ランニングドクター(整形外科医)の松田です!

いかがお過ごしでしょうか。
ここ地元熊谷は桜が満開、花見客で溢れていました(^^

そんな中を華麗とは決して言えないおじさんステップを踏みながらの「花見RUN」(^^

この時期限定の「ご褒美RUN」です♪

さて、今回は前回に引き続き、「38キロ以降の大失速」の原因 その2を報告しましょう。

それは…

ズバリ「脱水」です。

では、なぜ冬のレースで脱水になってしまったのでしょうか。

脱水になった理由

実は2年前の東京マラソンでの失敗がトラウマになっていました。

2年前の東京マラソン。

当時は初のサブ4を目標に緻密な?レース計画を練っていました。

結果的にはサブ4を達成できたのですが、レース後しばらくトイレに籠る羽目に(涙

レース前の計画の一つとして、給水やエネルギー補給は重要なポイントでした。

当初の計画では5キロごとの給水ポイントでコップ1杯程度の給水(アミノバリュー)をすること。

そして15キロ、25キロ、そして35キロのポイントでエネルギージェルを補給。

しかし、当日になってエネルギージェルを忘れてしまい予定変更(–;
給水を少し多めにすることに変更しました。

冬のレースとはいえ、発汗は必ずしますし、レース中のトイレを防ぐためにどうしても水分補給が少なめになってしまうからです。

でも、結果的にはレース後にトイレに籠ることになってしまったのです。

身体からの叫びに耳を傾けずに、とにかく脱水予防で5キロごとに最後まで給水をしました。

身体は欲していなかったのに…

これがトラウマとなり、今回のレースでは給水を意識して少な目にしました。

結果的にはこれも「失敗」でした(涙

給水ポイントはあくまでも、その時の体調や気温、湿度、風など気象条件にも大きく左右されます。

練習を積んで、体調の変化を身体で感じ取り、適切な対応が出来るようになることが大切なんですね。

冬のランニングで「脱水」は危険!

冬場のランニングで最も危険なのは「低体温症」です。
そしてもう一つ危険なのが、「脱水」です。

人は実に体重の約6割が水分でできています。
その体重の3%を失うと脱水状態になると言われています。

夏場は発汗量が多いため、どのランナーも給水には意識して気を付けています。

一方で、冬場は案外見過ごされがちになります。

ご存知のように、マラソン大会では、だいたい5キロごとに給水所があり、(脱水前に)早めに飲める状態になっています。

しかし、寒いときにはトイレが近くなるので、飲むのを我慢しがちです。

そして気づかないうちに脱水状態になってしまうのです。

あなたはどうでしょうか。

冬場の脱水の悪影響

体内の水分量が減ると、血液の粘度が上がり、流れが悪くなります。

そのため、血行不良になって体はさらに冷えてきます。

すると、筋肉に必要な酸素や栄養も行き届かなくなるのでスピードも低下。

まさに負のスパイラルに陥ってしまうのです。

脱水予防には?

そんな脱水状態を防ぐのに最も効果があるのが経口補水液です。

特に、医学的に推奨できるのが大塚製薬の「OS-1(オーエスワン)」です。

OS-1は一般的なスポーツドリンクに比べてナトリウムが2倍以上で、糖は半分以下となっています。

この経口補水液は「軽度から中程度の脱水であれば、点滴に匹敵するほどの効果があります。

まさに『飲む点滴』です。

これはゼリータイプ(200グラム、200円)もあるので是非、一度試してみましょう。

ゼリータイプは誤嚥しにくいというメリットもあります(^^

あとがき

今回の東京マラソンでは危険な「低体温」「脱水」
経験してしまいました・。゚(ノД;`)゚。・

今回のような経験をあなたには味わってほしくありません。

やはり走り込んで、体調の変化を身体でいち早く感じる事が大切ですね。

そしてその身体の変化に対して、いち早く適切に対応できる事が必要になってきます。

今回は反省と勉強になりました!

あなたにとって、少しでもお役にたれれば嬉しいです(^^

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