埼玉県熊谷市で「まつだ整形外科クリニック」を開院しています。5年ほど前から走り始め、2012年の東京マラソンでサブ4を達成。その後は古傷と相談しながら時間を見つけて楽しく走っています。モットーは【楽しみながら走る「Fun Run」】
故障しても走りながら治すことを提唱しています!
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姿勢別・職業別 ③営業

2017年6月26日

こんにちは、理学療法士の法貴です。

久々の姿勢別・職業別ランニング障害シリーズ第3回、今回は営業職を取り上げてみたいと思います。





営業職でなりやすい姿勢とは?


営業というと普段から外回りなどで歩くことが多いと思います。

1日の中での移動距離が他の部署の人よりも長くなり、その分足も強くなっていることが考えられます。

そう考えるとマラソンなどの競技には向いている職種のような気もしてきます。

ただしここで細かく姿勢をみていくと、いくら運動をしていてもその人の癖が歩行や姿勢に出てきます。

そのままの姿勢で歩くことで特定の場所にストレスが集中することは十分考えられます。


例えば、重い荷物を持って長時間移動する方の場合、体に左右の傾きが生じやすくなります。

ビジネスパーソンのカバンの中身をみてみると、ノートパソコン、ペットボトルなど計3kg~6kgほどの荷物を常に持ち歩いている方が多いようです。

この重量がどこにかかるかにもよりますが、片方の肩が上がる、または骨盤が片方に寄る、といったことが起きる場合があります。


例えば、右手に荷物を持った状態が長く続くと、荷物の重みを支えるために肩に力が入り、かつ背骨は伸びる姿勢になりやすいです。

右に倒れない様に上半身を反対に倒す場合(①)や、腰をねじることでバランスを保つ場合(②)などがあります。





どのパターンを選択するかは、元々のからだの使い慣れたほう(筋力があるorない、柔軟性があるorない、など)になります。

どういうことでしょうか。


②の腰をねじる場合でみてみましょう。

写真では右手に荷物を持ち、骨盤は少し左を向くようにして体をねじっています。

このときの右手と腰の位置関係をみてください。右手は腰よりも後ろにきています。

右の腰は頭部・肩・足の位置からみてもやや前方にきているのがわかるかと思います。

このような位置関係になると腕の筋力だけではなく、股関節の前についている靱帯などで、荷物の重さを分散させて支えることができます。

仮に、骨盤が本来の位置、肩の真下あたりにきていると自然と体幹(腹筋・背筋)の筋力を使うことになります。

言い換えると、②のような姿勢をとることで、体幹が弱くてもうまく負荷を逃がしながら荷物を持ち運ぶことができます。

一時的にこういった姿勢をとること自体は問題とならないことがほとんどですが、それが日常的に続く営業職の方などは、仕事中以外の姿勢にも影響してくることが考えられます。

重い荷物を持ったときなど、脳が負荷を感じ取ると、体は自然と楽なほうに姿勢を調節するようになっています。


営業職に起こりやすいランニング障害


こういった普段のからだの使い方、姿勢は無意識に選択しているもので、外見にはわずかな違い(少しだけ肩が下がっている、など)であることがほとんどです。

なので、本人を含め周りの人も気づかないことが多いのではないでしょうか。

そして気づかない間に立っている姿勢が変わり、立っている姿勢が変わることで、歩き方も変わってくる。

歩き方が変わるとランニングフォームにも変化が出てくることがあります。

例として①や②の姿勢で走った場合はどこにストレスがかかりやすいか考えてみましょう。

①は上半身が左に倒れ、骨盤は右に移動しています。

右の太もも外側の組織が伸ばされ、負荷が集中しやすい状態といえます。

このまま長距離を走ることでランナーがなりやすい腸脛靱帯炎(膝外側の痛み)などを右膝に引き起こすリスクがあります。


②では骨盤が左方向、半時計回りにひねられているので、右膝が内側に入る形に近くなります。

右膝内側の靱帯・腱が支える負荷が大きくなり、支えきれなくなると鵞足炎(膝内側の痛み)が生じることがあります。

また先ほど触れたように、②は腹筋の力が抜けてしまっていて、代わりに右股関節の前の靱帯・筋肉で体を支える姿勢になっています。

大腿直筋や腸腰筋といった股関節前方の筋肉が十分に鍛えられていないと、鼠径部痛(足の付け根の痛み)なども生じやすいかもしれません。


自分の姿勢を知ろう


これらはあくまでも可能性・リスクですが、自分の姿勢を知っておくことは障害予防のために大切なことです。

きちんと姿勢を把握しておくことで、どこを鍛えれば良いか、どこをストレッチしたほうが良いか、もある程度予想がついてきます。

皆さんも鏡の前に立ってどちらか一方に傾きやねじれがあるか、見てみてはいかがでしょうか。





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足のつき方

2017年6月12日

こんにちは、理学療法士の法貴です。

ランニング障害は接地時の衝撃吸収をいかに上手く行なうかが1つ重要なポイントになります。

今回は接地時、つまり足をつく瞬間に焦点を当ててケガとの関係をみてみます。



ピッチ走法とストライド走法

足のつき方は個人差があります。

足のつき方は個人差があります。

以前ブログでも取り上げたピッチ走法とストライド走法で考えてみましょう。

ピッチ走法は歩幅を小さくするので、足の前半分を多く使い、後ろ半分が地面に接している時間が少なくなります。

ストライド走法では歩幅が長くなる分、足全体を使う傾向になります(踵をつくかつかないかはストライド走法の中でも人によって違います)。


ストライド走法は初心者ランナーが行なうと筋肉などを痛めやすいと言われることは前回話しました。

より細かく動作をみていくとその理由、特徴がわかります。

ストライド走法の様に、足の後ろ半分をより多く使って足をつくと、その瞬間に膝は伸びやすくなります。

膝が伸びた状態で足をつくと地面から跳ね返ってくる力が膝関節や股関節、上半身まで伝わります。

ピッチ走法だと足の前半分を多く使うため膝は自然と曲がり、接地時の衝撃吸収を行なうようになります。

筋力が少なくてもこのバネを上手く使うことで、地面からの力を逃がすことができます。




足のつき方と走り方への影響

足をつくときに後ろ半分を多く使うタイプをRearfoot strike、前半分のタイプをForefoot strikeと呼ぶことがあります。

ここで、このRear(後ろ)かFore(前)の違いがどのように走り方に影響を及ぼすのか、より細かく考えてみましょう。


肥田らはランニング動作を解析した研究を2016年に理学療法科学に発表しています。

この中では、Rearfoot strikeとForefoot strikeの違いを三次元動作解析装置(体に目印をつけて床反力や体の動きを細かく計測する機械)を使って細かく調べています。

その解析結果から、ランニング動作の特徴について以下のように述べられています。

「Rearfoot strikeでは大きな衝撃を利用し、(中略)、立脚期に大きく前方に進む」

「Forefoot strikeでは衝撃を少なくし、(中略)、立脚後半において蹴り出す力を大きくすることで、遊脚期に大きく前方に進む」



専門用語が出てきてしまい少しわかりづらいかと思うのでかみ砕いて説明します。

ここで出てくる立脚期は簡単に言うと足がついている時、遊脚期は足が浮いている時になります。

つまり、Rearfoot strikeでは踵から地面をつかむように前に進み、 forefoot strikeでは足を振る力を使って跳ねるように前に進む、という違いがあるようです。

足のつき方とケガの関係

では実際、このような足のつき方の違いはランニング障害による痛みにどの程度影響するのでしょうか。

これに関する興味深い研究が2012年にMedicine and Science in Sports and Exercise誌に掲載されました。

この論文では、Daoudらが大学生ランナー52人の足のつき方とケガの関係を調べた結果を次のように述べています。

「約74%のランナーが中等度から重度の故障を経験していた。Rearfoot strikeで足をつく傾向があるランナーは、Forefoot strikeのランナーより約2倍の割合で、繰り返されるストレスによる故障を経験していた。外傷性の故障は統計的に有意な差はみられなかった。」

ここでの「繰り返されるストレスによる故障」とは簡単に言うと腸脛靱帯炎などに代表されるオーバーユースによるケガ、「外傷性の故障」は捻挫など足を捻ったりして瞬間的に生じるケガのことになります。

足の前半分でつくタイプの方が体への負荷が少なく、オーバーユースによるケガは起こしにくかった、ということになります。


こういった結果を踏まえてみると、足の前半分をより多く使うForefoot strikeの方が、慣性力や足のバネを利用して走るのでケガをしにくい、といったことが考えられると思います。

ただし気をつける必要があるのは、走り方だけを急に変えることは危険、ということです。

いくつかの報告では、Rearfoot strikeから意識的にForefoot strikeに走り方を変更したランナーは第2中足骨疲労骨折(足の裏の骨です)やシンスプリント(すねの痛み)の発生リスクが高まる、といったことも言われています。

現在のところ、スポーツ医学界ではどちらが足のつき方として良い・悪いは結論が出ていない、ということになりそうです。


おわりに


これらの研究でわかったのはあくまでも割合です。

足の後ろ半分でつくタイプであっても、それに見合った筋力が足についていればケガはしないでしょうし、骨盤や股関節をうまく使うことで接地の際の衝撃吸収は十分にできるでしょう。

ただ、こういったデータは自分の足が痛む原因についてのヒントになるのではないでしょうか。

体をしっかり作りながら、自分にあった走り方、フォームを追求していきましょう!





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