ハムストリング ランナーの筋トレ4
2013年11月26日
こんにちは!ランニング障害SOSサイトを運営している
日本医師ジョガーズ連盟会員ランニングドクター
(整形外科医)の松田です!
先日、当院のリハビリ新棟完成祝賀会を開きました(^^
日ごろお世話になっているメンバーとスタッフとで
楽しい時間を過ごしてきました♪
飲んだ勢い?で、来年の地元のマラソン大会に半数程度が
参加することになりました!
どんな結果になるでしょうか。今から楽しみです(^^
さて、今回はランニング欠かせない筋トレ第4弾。
ハムストリングについて説明します!
ハムストリング(hamstring)
ハムストリングは大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の
3つの大腿後面にある筋肉のことで、合わせてハムストリングス
と言います。
みなさんも良く耳にすると思いますが、ハムストリングスは
別名ランナー筋とも呼ばれ、ランナーにとっては非常に大切な筋肉です。
大腿二頭筋 (だいたいにとうきん:biceps femoris)
外側ハムストリングスとも呼ばれています。長頭と短頭の
二つの頭を持っていて、それぞれ坐骨結節と大腿骨の外側唇下1/2
に起始し、腓骨頭、下腿筋膜に停止しています。
●主な働き
この大腿二頭筋は日常生活上では股関節の安定性を保ち、
膝を曲げたり、外旋させたりします。
また、歩行時に体幹が前方に曲がるのを防ぐ働きも担っています。
半腱様筋・半膜様筋
(はんけんようきん:semitendinosus・
はんまくようきん:semimembranosus)
半腱様筋と半膜様筋を合わせて「内側ハムストリングス」
ともいいます。
半腱様筋は細い筋で、その下半分は長い腱になっています。
半膜様筋は半腱様筋に覆われ、上半分は広い腱膜になっている
のが特徴です。
半腱様筋は坐骨結節の内側に始まり、脛骨粗面の内側
(鵞足を形成)に停止しています。
また半膜様筋は坐骨結節に起始して、脛骨内側顆の下方に
停止している筋です。
●主な働き
この半腱様筋と半膜様筋は、膝関節を屈曲したり、
膝屈曲の際に下腿を内旋したり、股関節を伸展したりします。
日常生活では、あぐらから立ち上がる時や、歩行時に体幹が
前方に曲がるのを防いだりします。
また、直立時に下腿を内旋させる役割をします。
ハムストリングとランニングとの関係
ハムストリングスは、脚を後ろに振り出す筋肉です。
ランニングの際には着地した時に衝撃を吸収して、
地面を押し出すことで推進力につなげる
アクセルの働きをしています。
また、パワーマッスルと言われるように、身体から力を
発揮するうえで下半身を安定させたり、加速させるにも
重要な働きをしています。
そのため、この筋肉を上手に使えるようになると、
ランニング時のスムーズな重心移動が可能になり、
スピードの維持やペースダウンの軽減にもつながります。
ハムストリングスの強化・ストレッチは故障を防ぐ!
●ハムストリングの肉ばなれ
ハムストリングスは肉離れが起きやすいことで
知られています。
この肉離れの原因には主に3つ挙げられます。
1.柔軟性の不足
2.筋力の低下
3.拮抗筋とのバランスの悪さ
特に、拮抗筋群とのアンバランスが原因として
挙げられます。
拮抗筋である大腿前面にある大腿四頭筋は筋力が強く、
後面のハムストリングスが多くのランナーにとって
弱くなっています。
そのため大腿前面に強い筋収縮が起こると、
弱い後面のハムストリングスに肉離れを
発症してしまします。
●腰痛や膝の痛み
ハムストリングスをストレッチすると、腰部や骨盤の筋や
軟部組織をゆるめます。
そのため腰部の筋緊張がゆるめ腰痛は軽減します。
また、より柔軟になった腰部はハムストリングスに
負荷をかけず、膝の動き(特に膝蓋骨)がスムーズになり、
膝の痛み起こりにくくなります。
ハムストリングスのストレッチ
まず、両足を一直線に並べて立ち、ゆっくりと
息を吐きながら状態を前にかがめましょう。
そして痛みのない範囲で3-40秒この姿勢を
キープしましょう。
なお必ず足は前後に揃え、膝が前に出ないようにする事が
ポイントです。
あとがき
このハムストリングスはランナーにとってとても大切な筋肉です。
多くのランナーが上手に使えていません。(← 私もダメです…)
この筋肉をうまく使えると、走りが安定します。
私にとっても課題の一つです(汗 ともに頑張りましょう~!