ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

ランニングに必要な体幹(コア)について【第3回】 

2017年5月29日

お久しぶりです。

理学療法士の為ヶ谷です。

前回・前々回に続きランニングに必要な体幹機能について話したいと思います。

前回は体幹の評価をしました。

実際に行ってみて抵抗に負けてしまう場合は、体幹-上下肢間の力の伝達が上手くできていないことになり、体幹の機能が不十分、または上下肢の筋力が不十分なのかもしれません。

そこで今回は体幹がテーマなので治療方法をご紹介していきたいと思います。

しかし、治療と言ってもトレーニングをされている方にとっては、一度は見たことあるトレーニングかもしれませんが、自分にとって何が必要なのかを確認することが重要なことなので説明していきます。

まず前回までで体幹に必要な機能としては、

①筋力による固定性

②筋肉の柔軟性

③骨格の可動性

と説明してきました。

評価を行って抵抗に負けてしまった場合に各要素のトレーニングをして再度評価をしたときに抵抗に勝つことができれば、自分に必要な要素が分かると言うことです。


①筋力による固定性・・・筋トレ

②筋肉の柔軟性・・・筋全体にはストレッチ、筋線維にはマッサージ

③骨格の可動性・・・ストレッチ

①筋力による固定性の治療

プランク


                 

サイドプランク(左右)

※フォームを意識して、フォームが崩れない秒数で行ってください。

目標は30秒×3~5セット

クランチ

①腹直筋


※真っ直ぐ上体おこし 
             

②内腹斜筋


※膝を一方に倒して真っ直ぐ上体おこし

          

③外腹斜筋


※体をひねりながら上体おこし

目標は10回×3~5セット

②筋肉の柔軟性・③骨格の可動性の治療

ストレッチ(筋全体や骨格に対して)

骨盤帯回旋

  
           
※膝を立てて足を組み、肩が浮かないように体を捻りながら倒していきます。
殿部・腰背部が伸ばすように行います。

体幹回旋 


※骨盤が動かないようにして90°捻る意識で回旋します。 
                

体幹側屈


※脇腹を伸ばすように行います。

目標は左右30秒×2セット

dog&cat

※四つ這いで脊椎を丸めるように上方へ突き出します。
次に脊椎を反らすように下方に動かし、肩甲骨を内側に絞るようにする。

目標は20回×2セット

マッサージ(筋繊維に対して)

ストレッチポール


                            
※ストレッチポール上で脊椎のすぐ脇の筋肉を意識して左右に転がる。

目標は5分間

テニスボールでのマッサージ


                            
※脊椎のすぐ脇の筋肉にゴルフボールを当ててマッサージをする。

目標は1箇所1分間

おわりに

今回行ったトレーニングはあくまで体幹へのアプローチなので、今回のトレーニングで変化しなかった場合は、中枢である体幹より、末梢である上下肢に問題があるのかもしれません。

しっかり自分にあったトレーニングをすることでより良いランニングが可能になりますので、自分にあった運動方法で頑張って頂けると幸いです。

参考資料:結果の出せる整形外科理学療法(Medical View)

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