足のランニング障害
2013年11月8日
こんにちは!
ランニング障害SOSサイト運営している市民ランナー整形外科医の松田です!
当院にはランナー障害の方が来院されますが、その多くのランナーが整形外科に受診する前に、接骨院や整体、マッサージに行っています。
何だか悲しい現実(涙
でもこれには理由があるのです…
機会をみてお話ししましょう
今回は<足のランニング障害>について説明します!
まず、足のランニング障害を理解するうえで大切なポイントがあります。
1) 足のアーチ機能と構造を理解
2) 足のアーチには多くの腱、靭帯、骨が関与していることを理解
3) 足の解剖をしっかり理解
これらポイントを理解しながら、読み進めてください。
腓骨筋腱炎(ひこつ きんけんえん)
腓骨筋腱は足部を底屈して外返しする役割があります。
そして、この筋は長腓骨筋腱と短腓骨筋腱の2つに分かれています。
長腓骨筋腱:下腿外側から足関節外果後方を経由して足底内側に停止。
短肥厚筋腱:下腿外側から足関節外果後方を経由して第5中足骨に停止。
この腓骨筋腱における障害でもっと多いのは「腓骨筋腱脱臼」です。
●病態
足関節が背屈(足の甲の方に向けた)して腓骨筋腱が収縮したときに、腓骨筋支帯が足関節外果から剥離して腓骨筋腱が脱臼します。
●診断
脱臼した際に弾撥感とともに外果の違和感や疼痛、外果の上に乗り上げる状態で判断できます。
また、受診時に整復されていても足関節の背屈によって再現が可能なため、容易に診断できます。
●治療方法
1)テーピング固定
単純な腱炎や腱鞘炎では、テーピングによる内・外返しの
制限が有効です。
2)ヒアルロン酸注射
最近、ヒアルロン酸の注入が効果あると報告されています。
が、保険適応にはならないので注意が必要です。
3) ギプス固定
初めての腓骨筋腱脱臼であれば、ギプス固定が有効です。
4) 手術療法
何度も繰り返しているような複数回の脱臼後は、
手術療法が必要となります。
腓骨筋腱炎・脱臼のまとめ
✔腱鞘炎であればテーピングが有効
✔初回の腓骨筋腱脱臼はギプス固定も有効
✔複数回の繰り返しているケースでは手術療法が必要
—-あとがき—-
40を過ぎてから、肥りやすくなりました(涙基本的にランナーのみなさんは痩せている人が多いし、体脂肪率も低いですよね。
私も以前は体脂肪率12%前後でしたが、今では18%(^^;ランナー体型からただのおっさん体型に近づいています(汗