ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

外脛骨障害(がいけいこつ しょうがい)

2013年11月6日

こんにちは!

ランニング障害SOSサイト運営している市民ランナー整形外科医の松田です!

みなさんは月間何キロくらい走っていますか?
もちろん、季節にもよるとは思いますが、150-200キロ前後のランナーが多いでしょうか?それとも300キロ以上とか?!

先日、外来を受診されたランナーは500キロ走っていると言っていました!
ヒョエ~です(^^;

凄いですね~。 7,800キロ走る市民ランナーもいるそうですから驚いてしまいますね~。

さて、<足のランニング障害>における過剰骨障害について説明します。

外脛骨障害(がいけいこつ しょうがい)

外脛骨とは足の舟状骨(しゅうじょうこつ)内側における後脛骨筋付着部にみられる過剰骨です。

運動時や運動後に同部位の疼痛や腫脹を訴えることがあり、有痛性外脛骨と呼ばれています。

成長期に見られることが多く、扁平足との関連も指摘されています。また成人では足部の捻挫などを契機に発症することがあります。

●どうして痛みが起こるのか

後脛骨筋は蹴り出しの際に足首を伸ばす働きがあります。通常は舟状骨に付着しています。

この後脛骨筋の付着部が分離している人が約2割程度見られ、繰り返しかかるストレスによって痛みを生じます。

●診断

舟状骨の内側が過剰に隆起しています。そしてそこに圧痛があり、またX線撮影にて過剰骨(外脛骨)が確認されることで診断します。

●治療方法

多くには脚力の低下やオーバーユース、ヒールの高い靴を履いていることなどが原因として考えられています。

また、アーチの異常があり、オーバープロネーション(足関節が内側に倒れ込むこと)になりがちなランナーも痛めやすいために注意が必要です。

まず、痛みの強い場合はRICEをして走るのを控えます。

ある程度、痛みが落ち着いてからテーピングやアーチサポートなどを入れて、ランニングを再開することが可能です。

また、シューズの見直しをして、過度に外脛骨や内側に負荷のかからないように注意することが大切です。

また、後脛骨筋のストレッチも予防には欠かせません。

(有痛性)外脛骨のまとめ

 ✔舟状骨内側における後脛骨筋付着部にみられる過剰骨障害
 ✔脚力の低下やオーバーユースが原因
 ✔テーピングやアーチサポートが有効

—-あとがき—-

有痛性外脛骨の多くはシューズの見直しやテーピング、インソールなどで十分に対応可能です。

痛みの強いときは練習量を控え、痛みの改善とともに徐々に復帰するようにしましょう!

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