舟状骨疲労骨折 下肢の疲労骨折4
2013年11月15日
こんにちは!
ランニング障害SOSサイト運営している市民ランナー整形外科医の松田です!
明日は台風一過で好天になりそうです(^^
久しぶりにLSDを楽しむ予定です♪
さて、今回は<下肢の疲労骨折>シリーズの
舟状骨疲労骨折をガイドします!
舟状骨疲労骨折
●病態
着地衝撃に伴う圧迫負荷が繰り返されることにより
発生する疲労骨折です。
足関節前方に違和感を自覚することが多く、
伸筋腱の痛みとの鑑別が大切になってきます。
●疼痛誘発テスト
足部内側への荷重や舟状骨を内外側から握って圧迫することで、
疼痛が誘発されます。
逆に、外側に荷重して痛みをかばいながら走ることが出来るため、
発見が遅れることがあるので注意が必要です。
●発生メカニズム
舟状骨は足部内側縦アーチの頂点に位置しています。
また、距骨と内側楔状骨と関節を形成しているために、
足の内側に荷重がかかることによって、圧迫負荷を受けます。
前足部着地のよる衝撃が繰り返されることによって生じます。
●治療方法
一般的には保存療法を行います。
6週間程度のギプス固定と免荷によって、骨癒合が期待されます。
しかし筋力の低下や骨萎縮が起こるので、
完全復帰にはある程度の期間を必要です。
偽関節例や転位を伴う場合は手術が必要です。
memo
単純レントゲンでは骨折線が描出されないことが多く、
診断にはCTやMRIが有用です。
また、骨折部に骨硬化像を伴っているケースでは、
骨癒合の判断が難しく、スポーツ復帰の時期を判断に迷う
ケースもあります。
あとがき
04年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずきさんが、
2010年にこの足の舟状骨骨折をしています。
体調が悪い中、バランスを崩して走っていたために
負荷がかかったと言われています。