ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

マラソンに筋トレは必要か?

2013年11月20日

こんにちは!
ランニング障害SOSサイトを運営している
市民ランナー整形外科医の松田です!

昨日は仕事を終えた後、当院に見学に来てくれたPT(理学療法士)
を連れてPTスタッフ達と飲みに行きました。

スタッフとのコミュニケーション(飲みにけーしょん)は
大切ですね(^^

はじめに

みなさんはマラソンに筋トレは必要だと思いますか?

短距離を走るランナーは物凄い身体をしていますよね。
筋肉隆々でガッチリしています。

一方、マラソンランナーは線が細い人が多いですよね。

重ければあれだけの距離は走れません。
ですから筋トレは不要にも思えます。

実際はどうなのでしょうか。
今日はその辺を解説しましょう。

マラソンに筋トレは必要か?

短距離ランナーと長距離ランナーの体つきは全く違います。

長距離ランナーは基本的に体重が軽く
線が細い方が多いですよね。

特に女性ランナーやエリートランナーはみんな細いですね~。

確かに、筋トレを頑張って体が重くなってしまうと
負荷がかかり、走るにはあまり良いとはいえません。

しかし実際には長距離走の練習に筋トレを行うトップランナーが
増えてきています。

元世界記録保持者のイギリスのポーラ・ラドクリフ選手や
2004年アテネ五輪金メダリストの野口みずき選手も
筋力トレーニングを取り入れていることで知られています。

●なぜ筋トレはマラソンにいいのか?

ランナーにとっての筋トレには二つの目的があります。

一つは「筋持久力」を高めること。
そしてもう一つが「筋力」を高める事です。

筋トレの効果は筋肉が肥大して太くなるだけではありません。

筋トレによって筋肉に刺激が入り、しっかり動かせる筋線維の量が
増えていきます。

すると、個々の筋線維の動きをコントロールしている神経を通じて、
多くの筋線維を同期させ強い力を発揮できるようになっていきます。

つまり、脳から筋への伝達がスムーズになるのです。

その結果、筋力トレーニングによって脚の筋力がつけば、
脚に対する相対的な負荷が軽くなるためにより早く長く走り
続けることが可能になるのです。

●筋力トレーニングは筋肉の委縮を防ぐ!

筋肉には速筋(瞬発的は筋線維)と遅筋(持久的な筋線維)が
あります。

人は加齢によって特に速筋繊維の委縮が進みます。

まず筋トレでは主にこの速筋が鍛えられます
一方、ランニングによるトレーニングでは毛細血管の発達や
ミトコンドリアの機能改善など遅筋繊維の変化が主になります。

ですから、ランニングだけでは速筋繊維の委縮を防げません

つまり、いつまでも元気に走り続けるには、
速筋先生の委縮を防ぐ筋力トレーニングを取り入れることが
大切になってきます。

あとがき

体幹や下半身の筋トレによって、ランニングフォームが安定し、
後半の疲れが出にくいという効果があります。

またバランスボールなどを使ってのトレーニングは
簡単で取り組みやすくお勧めです♪

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