30キロ走(ベアリス30キロレース)
2013年12月31日
こんにちは!ランニング障害SOSサイトを運営している日本医師ジョガーズ連盟会員ランニングドクター(整形外科医)の松田です!
早いもので今年も最後となりました。
さて22日(日)、「べアリス30Km in 熊谷・立正大」に医療班として参加してきました。
これで3年連続の参加です(^^
この大会は前回紹介しました立正大学社会福祉学部教授の山西哲郎先生が主催している大会です。
「月刊ランナーズ」で「僕がランニングブームという言葉を嫌う理由」を連載しているので知っている方が多いと思います。
今回はべアリス30Kmの紹介を兼ねて、この大会の特徴と30キロを走る意味について山西先生の言葉を拝借しながら、考えてみたいと思います。
■べアリス30Kmの特徴
30Kmレース
べアリス30キロは全国でも珍しい30Kmレースです。
ハーフマラソンや10Kmの大会は全国各地で多数開催されていますが、30Kmのレースは非常に少ないですね。
この30キロというのが一つのポイントです(^^
地域密着型の参加者サポート体制
NPO法人べアリスランニングクラブが主管しており、会員の協力体制が確立されています。
また、立正大学のキャンパス内で開催されるために大学サイドのバックアップもされており、レース終了後は大学の食堂で食事ができる食券ももらえます(^^
また、視覚・聴覚障害者ランナーもサポートし応援する体制があります。
時に日本代表選手も参加しています(^^
ランニングクリニックの開催
レース前、そして終了後に山西先生をはじめとした講師陣から、講義を受けることが出来ます。
貴重な経験ですよね。
今年は30キロ走やランニング障害、足とシューズなどについて講義がありました。
なかなか、勉強になります!
特徴的なレース
この大会は1週5キロを6周するコースで行われています。
そのため、「いかに30キロを走るか」というテーマを持って走ることが出来ます。
他の大会では見られない特徴として、ランナー全員が背中のナンバーカードに目標タイムを書き込んで走ることです。
「キロ4分」とか「キロ6分」とか、中には細かく「キロ6分→5分半→5分→4分半→全力でビルトアップ」など書いているランナーもいます。
さらに、べアリスランニングクラブ会員がランニングアドバイザーとして「ペースメーカー」をしてくれることです。
キロ4分から6分くらいまで15秒から30秒刻みでビブスを着て走ってくれます。
自分と走力あった仲間が見つかるので、集団走、ペースメークが可能です。
有難いですね(^^
なぜ30キロ走なのか?
マラソンを走るうえで「30キロの壁」は良く言われます。
またフルマラソン前の練習として「30キロ走の重要性」も論じられています。
では、なぜ30キロ走なのでしょうか?
30キロとは
「42.195Km」に達する道筋の最も確認したい関所のような距離」
加えて、30キロ走はフルマラソンの模擬試験であり、マラソン技法の習得である。
これは山西先生の言葉ですが、「なるほど!」と深く頷けます。
ここで、医学的に30キロという数字がフルマラソンを走るうえで、どのような意味を持つのか考えてみます。
30キロという数字の意味
多くのランナーはフルマラソンを走る前に30キロ走に挑戦します。多くのアドバイザーが本や書籍で薦めているのが理由の一つにあります。
でも、この30キロは走力、つまりランナー個々のレベルによって 持つ意味は違ってきます。
たとえばサブ3ランナーであれば、この30キロは2時間ちょっとで走り切れてしまいます。
一方で、5時間程度要する初心者ランナーであれば、この30キロを完走するのに3時間半もかかります。
市民ランナーの一つの目標でもあるサブ4であれば、3時間弱です。
2時間ほどで走り切れるランナーにとっては、レース中にたいしたエネルギー補給は不要です。
一方で3時間以上かかるランナーにとってはエネルギーが枯渇してしまいますからレース途中で補給は必要になってきます。
確かに30キロはランナーにとって関所でありますが、走力によってその意味合いは異なると思います。
つまりは「いかに走るか」が大切になってきます。
このテーマについては別の機会に!
あとがき
「人生マラソン道」とはよく言ったものです。走り始めて良くわかる気がします。
「マラソンとはまさに人生そのもの」ではないかと。
走ることで、自分自身と常に対峙し、心と身体と(内なる部分)会話を交わしながら、環境(外の部分)の変化に対応していく力が身に付きます。
素晴らしいスポーツだと思います!(^^