ランナーのためのランニング障害SOS

まつだ整形外科クリニック

走れる心臓・走れない心臓 その2

2014年6月16日

こんにちは!ランニング障害SOSサイトを運営している日本医師ジョガーズ連盟会員ランニングドクター(整形外科医)の松田です!

いかがお過ごしでしょうか。

関東は梅雨の合間の晴天で、暑い週末になりました。

今朝は早起きをして、涼しい時間帯に約2時間走ってきました。
そう、ワールドカップサッカーを見るために!

結果は残念ながらコートジボアールに1-2と敗戦。残念でした…

さて、前回に引き続き
「マラソンランナーが知っておきたい心臓について」
紹介したいと思います。

今回は血管が細くなる「狭窄」についてです。
これはとても危険なので注意が必要です。

いい心臓と悪い心臓

その2.最も危険な血管が細くなる狭窄

第2回の東京マラソンでタレントの松村邦弘さんが、心配停止状態になった事はご存知の方も多いと思います。

日医ジョガーズのドクターランナーが応急処置をしてAEDを施して一命を取り留めました。

彼の場合は、血管が詰まっていたのです。

狭心症から心筋梗塞、そして心室細動という流れで心停止に至ったケースです。

怖いですね。

狭心症とは?

心臓の筋肉に血液を送る冠状動脈などに何らかの原因があり、血液が流れなくなり、心臓の筋肉が動かなくなり症状の事です。

血管が細くなることを狭窄と言います。

なぜ狭窄を起こしてしまうのか?

血液中の不要なものが血管の内壁に付着して、徐々にこびりついていきます。

一度こびりつくと、似たようなものがたまっていって、血管自体も変性し、血管をふせいでしまうのです。

血管に付着するのがコレステロールなどです。

つまり、コレステロールなどの少ないサラサラな血液なら、狭窄が起こりにくいといえます。

脱水に注意

ランナーは比較的、運動をしていない方と比較するとサラサラな血液の人が多いと言われています。

ただし、注意すべきことがあります。
それが「脱水」です。

体に水分が不足してくると、血液の濃度が高まり、ドロドロになってきます。

このような血液は、血管の内壁に付着しやすくなります。
下水管をイメージして下さい。

いつもは問題なく流れている下水管でも、油などのようなドロドロ液体を流すと、滞ってしまうことがあります。

そして、ひどくなると狭い所を通過できずに閉塞してしまうのです。

走っていて息切れがひどくなるという人は、狭窄を疑ってみましょう。
今では、冠動脈CT検査で簡単に調べることが出来ます。

狭窄の危険因子とは?

血管が狭くなる原因は5つあります。

✔高血圧  
血管の中の圧力の事で、これが高い状態を高血圧と言います。
日本高血圧学会の基準では上が140mmHg以上、下が90mmHg以上とされています。

✔高脂血症 
血液の中の脂肪やコレステロールの成分が多く、血液が濃くなります。

✔糖尿病  
血液の中の糖が多い状態。糖の量をコントロールするインスリンというホルモンが、正常に機能しないケースもあります。

✔喫煙   
タバコを吸うことによって、狭心症のリスクは2倍になると言われています。

✔遺伝   
狭心症になりやすい家系があります。両親などに狭心症がないかどうか調べておきましょう。

このうちいくつ当てはまるかによって、血管が詰まる確率が変わってきます。

例えばタバコを吸っていると2倍、コレステロールが高いと8倍です。

ですから高脂血症でタバコを吸っているとリスクは32倍になります。

ごく稀に、ランナーでタバコを吸っている人がいます(涙

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